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    Final Fantasy 14-『もしドラ』はファイナルファンタジーXIから生まれた



    オンラインゲームの「ファイナルファンタジーXIV(注:音が出ます)」が正式サービスを開始する。オンラインゲーム業界で久しぶりに登場する大作で、20~30代の若手ビジネスパーソンにとっても“ファイナルファンタジー”という名前に特別な響きを感じる人は少なくないだろう。
     筆者もファンの1人なので、正式サービス前に行われたβテストに参加していたのだが、シリーズの特徴でもあるグラフィックのクオリティについては、とてもすばらしいと感じた。トコトコとフィールドを走りながら空を眺めているだけでも、結構幸せな気持ちになれるのだ。一方、全体的にレスポンスが遅めだとか、店でアイテムをまとめて売れないといったように、ユーザーインタフェースについては洗練されていない印象があったのだが、そこは正式サービスでの改善を期待したいところである。
     「ネトゲ廃人」という言葉があることに象徴されるように、しばしば「ゲームって非生産的だよね」と言われることがある。筆者もそれを積極的に否定しようとは思わないのだが、時にはゲームをきっかけに意外なものが生まれることもある。
     その1つが、100万部を超えるベストセラーとなっている『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』だ。作者の岩崎夏海氏は、あるインタビューで次のようなことを話している。
    岩崎 4年くらい前のことなのですが、当時オンラインゲームの『ファイナルファンタジーXI(FFXI)』が好きで、よくプレイしていました。『FFXI』は話を進める上で、モンスターを複数人で倒さなければならないという縛りがあります。しかし、お互いの名前や性格や顔を知らない人同士で協力しあうのは難しく、ゲームをなかなか進められないという状況になったことがあったんです。それで、どうしたら組織的にモンスターを倒せるのかと悩んでいた時期に、そのゲームのプレイ日記を巡回していると、その中の1つにドラッカー先生の言葉が引用されていて、その言葉を参考に『FFXI』を進めている、というような記述に出会ったんですよね。その言葉が印象的で、本屋さんにすぐに買いに行ったのがドラッカー先生との出会いです。
     多くのオンラインゲームでは、モンスターを倒す時だけ協力するわけではなく、仲の良い人たちが集まって“ギルド(FFXIではリンクシェル)”というグループを作って助け合えるのだが、その運営は非常に難しい。新しくメンバーが入ったり、ゲームをやめる人が出たりで、始まったばかりのゲームだと、1カ月でメンバーが半分以上入れ替わることも珍しくない。ブラック企業並みの定着度である。よくオンラインゲームでは過度にのめりこむ人がクローズアップされるが、ギルド運営に携わった筆者の経験からすると、むしろ辞める人の多さに悩まされるものである。
     そして時には、メンバーが共通で使う倉庫のアイテムを自分勝手に使う人が現れたり、Skypeで会話しているメンバーとそれ以外のメンバーとの間で壁ができるといったトラブルが起こることもある。対戦型のゲームだと、情報が漏れていないか、ライバル陣営のスパイが潜り込んでいないかといったことにも気を遣わなくてはいけない。また、ブログや2ちゃんねるで自分のギルドを叩く書き込みがあった時、どう対応するかということも重要な問題である。
     会社のように給料でメンバーを縛り付けられず、しかもメンバーの顔が直接見えないという環境下、「いかにメンバーをまとめるか」「いかにメンバーに楽しんで遊んでもらうか」に悩んで、マネジメントの大家であるピーター・ドラッカー氏の言葉にたどり着く人は少なくないだろう。筆者は、オンラインゲームは若い人が組織をまとめる経験を積むための良い場所ともなっているのではないかと思っている。
     ちなみに筆者は、本気でやらないと面白くないので、夏休みを使って9月22日から6連休をとっており、プレイするPCも2つ用意している。オンラインゲームの良いところは、性別も、年齢も、地域も、地位も、財産も基本的には関係なく、いろんな人と交流しながら遊べること。どこかで筆者と関わることがあれば、優しくしてもらえるとありがたい。
    出典 http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1009/21/news016.html

    日付:2010/09/26